パナソニック3Dプリンターで家電量産

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パナソニックが、3Dプリンターで家電量産を発表しています。パナソニックが製品の製造期間短縮に成功すれば、運転資金を削減する効果で借金返済が加速する効果もありますね。

(1)パナソニックのリストラ

パナソニックは経営者の失敗により、リストラを行っていましたが、経営者もリストラされたようですね。パナソニックの役員は、7万人を超える社員がリストラされて、2兆円以上の資金を失っていても、10億円を超える退職金を手に入れています。

パナソニックは経営悪化により、配当金は無配ですので、退職金は創業家に対する配当の一種と言われても仕方がないかもしれないですね。

(2)3D印刷機を家電製品の量産に活用

パナソニック3Dプリンターで家電量産について、2013年6月16日、日経新聞1面が報じているので見てみましょう。
パナソニックは樹脂や金属の立体物を容易に作れる3次元プリンター(3D印刷機)を家電製品の大量生産に活用する。樹脂部品の生産に必要な金型を同印刷機で作り、生産コストを3割程度削減する。新たな生産技術として世界で注目される3D印刷機を家電など大量生産品で使う初めてのケースとなる。同手法は今後、自動車産業などでも広がる可能性がある。
パナソニックは、3Dプリンターで家電量産することで、生産コストの削減を検討しているようですね。パナソニックが3Dプリンターで作るのは、金型となっていますので、生産リードタイムの短縮効果と金型産業への影響に注目でしょうね。

パナソニック自動車分野に投資(1)を発表していますので、パナソニックにとって自動車事業に生産手法を応用できれば、収益源として期待できる可能性もありますね。

(3)金型の製作と製造コスト

家電や自動車では樹脂部品が数多く使われている。部品を大量に生産するために必要な金型は様々な工作機械で金属を削ったり磨いたりして作る。高い精度と強度が求められるために熟練技能も必要で、通常は製作に少なくとも1カ月程度かかる。新製品を開発するたびに新しい金型が必要なため、製造業大手では金型の費用が年数百億円程度になっている。
金型は、製造業で製品の精度を左右するため熟練が必要であり、日本の製造業が高品質であることを支えてきた重要な製品でした。

製品の製造リードタイムを考えると、パナソニックは3Dプリンターを活用することで、製造リードタイムの短縮化ができれば、在庫や半製品の削減にも繋がりますので資金繰りにもよい効果があります。

(4)工作機械メーカーの松浦機械製作所と共同開発

パナソニックは3D印刷機を使い、金型の制作期間を半分に短縮して費用も減らし、樹脂部品のコストを削減する。同印刷機の一種で、「金属積層造成機」という高性能機で金属の粉を溶かしたうえで固めて金型にする。工作機械メーカーの松浦機械製作所(福井市)などと共同開発し、多くの特許も取得している。
パナソニックは、3Dプリンターで金型の制作期間を半分に短縮すると言うことは、その分、製造リードタイムの短縮が可能になります。

パナソニックは金型を外注していたと思うのですが、3Dプリンターの活用で内製化することができれば、生産工場と金型製作の連携も深まる可能性がありますね。

(5)金型を輸出

住宅関連機器を主力とする社内カンパニー「エコソリューションズ社(ES、大阪府門真市)」と子会社のパナソニックエコシステムズ(愛知県春日井市)がコンセントや換気扇のファンなどの金型を生産し中国やタイなどにも輸出する。ESは金型が約5000個あるが、半分近くを3D印刷機で作りたい考えだ。
パナソニックは、金型を日本国内で製造して海外に輸出するようですが、技術流出を警戒しているのかもしれないですね。
  • パナソニック日本工場 金型製造して輸出
  • パナソニック海外工場 日本から金型を輸入して、製品を製造
パナソニックが3Dプリンターで金型製造を行うということは、半導体や液晶のように、製造装置購入により海外企業も同様の製品を製造できるのか気になりますね。

(6)リードタイムの短縮効果

同印刷機を使えば、樹脂の冷却時間を短縮できる特殊な構造の金型を作れるため部品の生産性が高まりコストも下げられる。ドライバーやシェーバーなど他カンパニーの家電品にも広げていく。
パナソニックは、金型の製造期間の短縮化により、リードタイムを短縮できますが製造現場でも製造期間の短縮を行えるようですね。

パナソニックが金型生産により削減できる効果に加えて、製品や部品の製造期間が短くなれば、製造期間が短くなり運転資金を削減する効果が生まれます。

(7)3D印刷機の応用可能性

3D印刷機は最近、世界で急速に普及している。消費者の求めに応じて一品ごとに形の異なる製品や部品を効率的に作ることができる。ただ、金型を使う従来手法に比べて生産効率が低いため、大量生産には不向きとされてきた。パナソニックは3D印刷機を使って金型そのものを低コストかつ短い期間で作ることで大量生産の効率をさらに高めることに成功した。
3D印刷機の応用可能性は、世界中で話題となっていますが、問題点も指摘されていました。パナソニック3Dプリンターで家電量産を発表していますが、自動車部品分野などに進出するときに生かすことができるのかも注目ですね。
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