パナソニック津賀社長の自動車部品事業とフォルクスワーゲン(2)

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パナソニックの津賀社長が、経営者としてのキャリアをスタートしたのが自動車部品事業でした。パナソニックの津賀社長は、技術系の強みを生かすとともに、フォルクスワーゲンの開発責任者と良好な関係を築いていたようですね。

(1)パナソニック自動車部門の経営者

前回、パナソニック自動車分野に投資(1)について見ていきましたが、パナソニックの津賀社長にとって自動車部品事業が経営者としての最初であったことを2013年4月27日の東洋経済が報じているので見てみましょう。
津賀氏が自動車向けビジネスに向き合ったのは2008年度からの3年間である。自動車部品事業(オートモーティブシステムズ社)のトップを務めた。研究所が長かった津賀氏にとって、これが経営者としての初登板だった。「経営というのはお金が大きく絡む。08年までおカネには無関係な(会社)生活だった。(ここでの経営者としての経験が)私にとって転換点なのかもしれない。」(津賀社長)
パナソニックの津賀社長が、経営者として自動車部品事業の社長を務めていたようですね。津賀社長は、技術系の経営者であり、研究所出身ですので文系社長とは異なることが特徴の一つとして分かると思います。

(2)リーマンショックで自動車部品事業が落ち込み

デビューは華華しいものではなかった。就任直後にリーマンショックが直撃。5年連続で増収上益を続けてきたパナソニックの自動車部品事業は08年度、前年比3割減の売上高5247億円に落ち込んだ
リーマンショックで世界の自動車販売台数は減少しましたが、パナソニックの自動車部品事業も売上高が大きく減少しており、大きな打撃を受けたようですね。

(3)パナソニックの柴田雅久 上級副社長

戸惑う新任社長を海外へ引っ張り出したのが、柴田雅久・営業担当常務(当時。現オートモーティブ&インダストリアルシステム社上席副社長)である。柴田氏は海外経験の豊富な、ザ・営業マン。直前までドイツに就任し、欧州の自動車部品事業を統括していた。
パナソニックの津賀社長を自動車事業で補佐していたのが、柴田雅久、上級副社長のようですが、腹心として副社長に昇格している可能性がありそうですね。

パナソニックの津賀社長は、自動車事業を次の成長事業と位置づけて期待しているようですが、柴田雅久、上級副社長は海外経験が豊富であり、販売先の開拓に期待できそうですね。

(4)パナソニック自動車部品事業の特徴

パナソニックの自動車部品事業は日本、米国、欧州、アジア太平洋、中国の5拠点体制を敷いている。対顧客責任は地域ごとに負う。日本に本社を置くトヨタであれば日本の拠点が、独フォルクスワーゲン(VW)であれば欧州の拠点がすべての責任を持つというやり方だ。
パナソニックの自動車部品事業は、地域ごとに責任を持つ体制のようですが、トヨタ自動車やフォルクスワーゲンも同様の仕組みのようですね。

(5)欧米のトップは技術系が多い

「右も左もわからなかった」(津賀社長)状態の中、柴田氏と二人三脚で客先を行脚した。 
ただ、技術系の強みが生きた。前任、前々任の事業トップは文系出身。「欧米のトップは技術系が多い。津賀さんは英語も堪能だし、技術にも精通しているので話が弾んだ」(当時を知る社員)。
津賀社長は、パナソニックで自動車部品は研究分野ではなかったようですが、技術系の強みを生かして、取引先の信頼を獲得していったようですね。

(6)フォルクスワーゲンの開発責任者、ウルリッヒ・ハッケンベルク取締役と関係が良好

特にVWの研究開発部門を統括するウルリッヒ・ハッケンベルク氏とは親交を深め、会社の絆も強くした。 
 自動車メーカーのトップとの関係を密にする中で、津賀氏は危機感を強めていった。「このままではパナソニックの自動車向けビジネスはダメになる。」
津賀社長は、海外の自動車メーカーの関係者と良好な関係を築いていたようですが、パナソニックの自動車事業に危機感があったようですね。パナソニックの自動車部品事業は、コモディティ化でによる価格下落の激しい分野に偏っていたようですね。パナソニック自動車部品事業の買収検討理由(3)に続く。
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